短歌とTANKA

「ナヅノキ1.2月号の短歌翻訳の新しい試み」について      小城小枝子

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「ナヅノキ1.2月号の短歌翻訳の新しい試み」について                      小城 小枝子

 

「ナヅノキ1.2月号に掲載の田中教子氏の「短歌翻訳の新しい試み」を興味深く読ませていただきました。
読後考えますに、「切れ」を重視した取り組みとのこと、なるほど一理あるとは思いました。しかし、短歌の英訳者は誰でも、翻訳に取り掛かる短歌を前にして、熟読し分析し、よく理解した上で翻訳にうつるのであり、その場合、もちろん「切れ」も読みとるわけです。

短歌に定型があるように、英詩には、自由詩を除いて、すべて、ある種の定型があります。そして、TANKAは五行に書くことになっています。

キャロル・ヘイズ氏と共に訳された中城ふみ子の「乳房喪失」よりの五首の翻訳は巧みではありますが、その定型を無視した形ではないでしょうか。TANKAでは英語の句読点を使うことが許されています。「, ; : — …」にはそれぞれ意味があり、短歌を翻訳する場合、「切れ」を表すにも使うことができます。それは一行の終わりには限らず、行の途中に使われることもあります。 「切れ」をあらわすことに重点をおく余り、極端にフォントを小さくしてまでも、長い一行を一行に収めなければならないのでしょうか。これは大きな疑問であると思います。 文章を翻訳するのではないのですから、構造と意味に重点をおくのではなく、あくまでも、短歌という詩の翻訳をしなければなりません。「短歌翻訳の新いい試み」というよりは、「短歌の理解を助けるための英訳の試み」をなさったとは言えないでしょうか。

TANKAを五行に書くというのは、約束事です。短歌を5・7・5・7・7で書くのも約束事です。その約束を守りながら、形に収めながら、作歌(又翻訳も)するのがTANKAであり、短歌であるのではないでしょうか。

ご参考までに前述の句読点の使用法を簡単に記しておきます。 学校でお習いになったことを思い出されるでしょう。
「,」コンマ 文章の構造を明らかにする
「:」セミコロン 二つの関連ある文をつなぐ接続詞の代わりに使われる
「:」コロン 説明、列挙が続くことを示す
「—」ダッシュ 長いハイフン状の印、主題の変化、更なる記述が続くことを示す
「…」エクリプス 言葉、句(文章ではパラグラフも)などの省略を示す、余韻を残すのにも使われる
「!」感嘆符 驚きや強い感情を示す

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