短歌とTANKA

『かはうその賦』花美月 ながらみ書房2015.4.22

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ちんまりと祖母が座りし店さじき風鈴の舌〈紙〉なりしころ

 

肉食系女子として食ふホルモンに4000グラム減のうやむや

 

こほろぎのりりとひと鳴き踏み石に脚を一本忘れてゆけり

 

死に部屋と噂の病室「ほらあそこ・・・」と指をさす霊感強き夫なり

 

針仕事上手き夫なり病院に切って縫ってを生業とする

 

夫の頭(づ)の伸び放題の秋草をひはか床屋のバリカンが刈る

 

てのひらに刻まれてゐる来し方を当てらる銀座の占ひの座に

 

前世は虫なり縦に吊るされて蘇る記憶蠅取り紙の

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